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お菓子の祖型? ハルワ

ふるーい歴史を持つお菓子、ハルワ。
「ハルワ」はアラビア語で単に「甘いもの」を意味するんだそう。お菓子の祖型とも考えられるでしょうか。
「ハルワ」(ハラワ、ハラウェ、ハルヴァ、…)はもともとお菓子の総称みたいなものなので、その名で呼ばれるお菓子は中東を中心に、西はインド、バングラディシュ、東はトルコ、ギリシャ、バルカン半島など実に広範囲に見られます。使う食材も様々ですが、基本的に穀類や豆、野菜などに砂糖と油脂を加えて固めたものです。
中国にも似たようなお菓子がありますし、日本の落雁も同じ系統かと思います。シルクロードを通って、はるばる西方から伝わったのだろうなあと想像します。
私がいたアラブ首長国連邦では、ハルワといえば主に2種類で、ひとつは写真のように練りゴマを主材料とした固形のお菓子(穀類は入りません)、もうひとつはプルプルしたゼラチン状の茶色のお菓子でした。後者は「オマーニ・ハルワ(オマーンのハルワ)」とも呼ばれています。
写真のようなタヒニ(練りゴマ)ハルワは、どこのスーパーでも、いろいろなサイズのマーガリンの容器みたいなものに入って棚いっぱいに並んでいました。プレーンのもの、ピスタチオやアーモンド、ヘーゼルナッツなどを入れたもの、カカオを加えたものなど、種類も様々です。
スライスするとホロホロ崩れる感じですが、口に入れると濃厚なゴマの風味が溶け出してきて圧倒されます。お茶にもコーヒーにもよく合います。
自分で作ると砂糖を減らせるのが良いところです。
それに簡単! いろいろな具やフレーバーを試してみたくなります。
小麦粉を使わないというところも良いですね。
たくさん食べるものではないので、余った分は切り分けて冷凍しておきましょう。
「シシバラク:中東風ラビオリのヨーグルトソース煮」のレッスンのデザートとして、これを作ろうと考えています。

中東の料理とお菓子サハティン 

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